ドリームの日記

社会の荒波に負けた。

ロストワールド(上)を読んだ

ジュラシックパークの続編、ロストワールドの上巻を読みました。

わかりきっていたが、最高~~~~~!!!

 

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もちろんロストワールドも映画化されていて、わたしは何度も観ているのだけど、映画も小説もマルコム博士が主人公なんだよね。

一番大好きなマルコム博士。

ジュラシックパークの最後では、完璧死んだ扱いになっていたマルコム博士でしたが、実は生きていた~!

ジュラシックパーク、最後グラント博士が「マルコムの埋葬すらまだできていない」とか言ってたからね。勝手に殺すなバカバカ。

 

 話としては、ジュラシックパークは滅んだものの、実は恐竜の赤ちゃんを生み出す施設が別の島にあった! そこで恐竜が生き延びてる! おいら恐竜の調査する! 大丈夫、大丈夫 余裕っしょ! あ、やべ、仲間食われたんだけど! 助けてマルコム~~~~! という感じです。

 

助けてマルコム~となっているのはボンボンの科学者レヴィン。主人公なのかな? 準主人公? だからまぁ最後まで生き残ると思うんだけど、今のところわたしはレヴィンにむかつきっぱなしなので、ラプトルに食われてくれてかまわない。

 

レヴィン、本当にうざいんすよ。気取り屋で謎の自信家でわがまま、人の話聞かない。

しかも仲間が恐竜に食われた後も別に気にせず「危険なんて何もない! 調査を続けるぞ!」みたいなテンション。何もないってなんだ。お前が連れてきた罪のない男死んでるんだぞなんでなかったことにしてんだとっとと食われちまえ

って感じですね。

 

あと、ジュラシックパークにもちょろっと出てきたドジスン。

恐竜を作り出す技術を盗もうとしている典型的な悪役ですね。

こいつ、もともと悪いやつだったんですけど、ロストワールド上巻の最後で、とうとう殺人未遂やらかしました。

殺されかけた女性の生死は不明な状態で上巻が終わったけど、まぁ絶対生きてます。大事なキャラなので。

マルコムの元恋人で、有名な学者さんのサラ。アホのレヴィンを助けるために島に行こうとしたら船の上からドジスンに突き落とされました。

 

いつもならドジスンのような輩がいるとむかつきすぎて気が狂うのですが、ジュラシックシリーズにおいて性根の腐っている野郎は必ず食われるので安心して読んでいます。

こいつ絶対つらい思いして死ぬわ、と完璧にわかってしまった。

 

アホのレヴィンの教え子(13歳と11歳)もこっそり島についてきてしまっています。レヴィンがアホのせいで子どもまで危険な目に。まじでレヴィン痛い目見てくれ。

 

あと、恐竜の子どもを生み出す施設は「サイトB」って名前なんですよ。

かっこよすぎない? あ、ツイッターの位置情報「サイトB」に変えとこう。かっこよすぎる。

 

そんな感じで下巻も楽しみ。

アマゾン先生が明日から3日以内に届けてくれる予定です。わーい!

 

 

ジュラシックパーク原作を読んだ

ジュラシックパークの原作(上・下)を読み終わった。

最後のほうは終わってしまうのが悲しくてすげえゆっくり読んでた。

 

もともと映画が大好きだったんだけど、本を読んでみると、やっぱり2時間じゃ収め切れないところがあるんだなってわかりました。

たとえば、ジュラシックパークは「自然を思い通りになんてできない」って伝えていると思うんだけど、原作ではずっとこれをマルコム博士が繰り返し言い続けてくれる。

映画だとそこまで言及してはいないんだよね。小説だと本当にずっとマルコム博士はパークをディスってる。何ページにもわたって。

 

マルコム博士、映画でも原作でもかなり序盤の段階で、ティラノサウルスのワンパンを喰らってダウンします。

映画だと「いてえ! 足いって! 歩けない!」って感じでケガの割りにピンピンしてるんだけど、原作ではかなり深刻な状態で最終的に死んだってなってる。

(でも、どうやら続編で実は生きてた! となるらしい。嬉しい)

 

ほとんど死にかけの状態なのに、パークの責任者であるジョン・ハモンドに「だからずっと言ってただろバーーーカ!!!」みたいなこと言い続ける。

マルコム博士が専門にしているカオス理論で考えると、ジュラシック・パークなんてものは最初から無理だとわかりきっていたということです。

 

カオス理論は難しいけど、マルコム博士がわかりやすく解説してくれるので勉強になるよ。やっぱりね、恐竜をコントロールできるわけないんだよ。

マルコム博士が再三言っていた「お前らは恐竜を蘇らせたことで、自分たちのものだと、コントロールできると勘違いしている」という言葉にはハッとさせられるね。

映画でも原作でも皮肉屋でかっこいいマルコム博士でした。

 

映画と全然違って驚いたのはジェナーロさん。

ジェナーロさんはジョン・ハモンドの会社の顧問弁護士で、パークが危険だったらハモンドのお守りしきれないし顧問辞めよ! という感じで視察に来ました。

 

映画だとね、こっすい男なんですよ。

恐竜すごい! こりゃ~金になるぞいえ~~~い! って1人だけテンション上がって(グラント博士、マルコム博士は危険だからやめとけって言ってるのに)ティラノサウルスが登場したときには、子どもたちを置いて1人で逃げる。

これは原作では別の人でしたね。映画にその人が出てこなかったので代わりにジェナーロさんがやらされ、原作では生き残れるのに映画では最初の犠牲者となったわけです。

映画では、トイレに逃げ込み便座に座ってガタガタ震えていたら、ティラノサウルスがトイレの壁をぶっ壊し、上半身をパクっとやられました。ここはちょっとうける場面なので見てね。

 

原作のジェナーロさんは割りと頑張ります。

子どもたちを助けようと行動するし、パークの電源復活のために真っ暗な発電所に行かなきゃいけないときも進んで行ってくれます。そしてそこでラプトルに襲われるけど生き延びる。強い。

 

危険な場所に行かなきゃ!(どこも危険だけど)ってときは、「(行かなくてもいいけど)もう一度、命をさらす覚悟は?」って聞かれて「あんまりない」と答えるものの、ちゃんとついてきてくれます。ちょっと男前になっとるやないか~~~。

 

ダサいのは終盤くらいかな。

ラプトルの巣に入らなきゃいけなくなって、嫌だ嫌だ行かなくてもいいじゃんって駄々をこねた挙句、グラント博士に「お前らがつくりだしたんだから最後くらい責任を取れ!」って怒られる。

それ以外はおおむね良い人でした。

 

ジュラシックワールドでは(悪い意味で)大活躍しているウー博士が、エリーを助けようとして死んだり、やっぱりいろいろ違いがあるね!

ちなみに、ウー博士がラプトルに殺されるときのエリーはまじで最悪だよ!

人の話聞かないでウー博士を犠牲にした挙句、ラプトルから逃げるときにテンション上がって楽しんでるからね。お前のせいでウー博士死んでんだぞ。なにが「これはゲームよ」じゃ。

 

そんな感じでやはり最高&最高でした。

みんな映画見てね。楽しかったら本も読んでね。アマゾン先生で1円だから。

 

ジュラシックパーク原作を読んでいる

最高な映画ジュラシックパークには原作があります。

ずっと読みたいなと思っていて、ようやく買いました。まだ下巻を読んでる途中だけど最高なので今の時点の感想書くよ!!!!!!

書きたいこと全部書いたら長くなるので、今回はじいちゃんのつくったパークに遊びに来たらとんでもないことに巻き込まれて何度も死にかけるティムとレックス兄妹についてです。

 

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映画だとレックス(姉)・ティム(弟)なんだけど、原作ではティム(兄)のレックス(妹)。

ネットで見た情報では「映画だと見せ場のあるレックスも、原作ではただただうざいガキ」と言われていたので(まじか~~嫌だな~~~)と思っていたのですが、下巻の半分くらいまで読んだ段階だと、別に全然うざくない。

 

(おい! 黙れガキ!)と思ったのは、パークの電気柵の電源が落ちてティラノサウルスが出てきちゃったときに、乗っていたジープのドアを閉めずに「置いていかないでよぉ!」と泣き叫んでいたところくらい。

 

でもレックスはまだ幼子なので、いきなりティラノサウルス出てきて一緒にいた大人が1人で逃げ出したらそりゃ動けないし泣くよ。

数メートル先にティラノサウルスがいる状態で、一度車から出てレックスが乗っているところのドアを閉めるティムの度胸が据わりすぎてるだけよね。

ティラノサウルスが寝ている横を通り過ぎようとしたときに咳き込んじゃうのも、レックスは咳き込みたくてやったわけじゃない。しょーがない。

いろいろワガママを言うけど、ティラノサウルスの咆哮が聞こえてきたらちゃんと黙るし叫ぶなと言われたら黙って頷く。幼いながらやっちゃダメなことがわかる頭のいい子だよ。

 

むしろ映画の序盤のレックス(姉)のほうがうざい。ティラノサウルスの目の前で懐中電灯振り回し始めるし(案の定居場所がバレる)絶対叫んじゃいけないところでも力いっぱい叫ぶ。弟のティムは冷静に行動できているのに。

ティムがレックスに「なにやってるんだライトを消せよぉ!」と怒る場面では、わたしも「そうだ! とっととライトを消せ! 殴るぞ!」と叫んでいる。

 

でもね、映画のレックスは後半になるにつれて本当に成長するんだよ。

最初はただ叫んで泣くだけの足手まといだったのが、狭い室内でラプトルに襲われたときには一切叫ばずティムに逃げ道を指示して、なかば自分を犠牲にする形でラプトルを撃退する。もう泣いちゃうよ。

その後、このプログラム解析したらパークの電源取り戻せるぞ! ってタイミングでラプトルに襲われ、大人たちがかかりっきりになったときも、レックスが解析して電源復旧指示コードを入れるんだよ。天才かよ。わたしはテレビの前で「うぉ~~!!!! レックス~~~!! 天才ハッカー!!!!!!!」って叫んでる。

 

反対にティムのほうは後半になるにつれてポンコツになっていく。逃げている途中で電気柵に当たり一度心肺停止したからね。どっかおかしくなったんだろうな。

レックスが一生懸命プログラム解析しているときに後ろで頭を抱えて「もうダメだ~」とやっていたのを見て、わたしは「ティム・・・1時間くらい前までは天才少年だったのに・・・」と悲しくなったものです。

 

原作を読むと、ティムを弟とするにあたって少し幼くなるようにしているのがわかってきておもしろい。ティムはティラノサウルスに襲われたあとゲロしちゃうんだけど、原作だと別に気にもせずに、(あ、腕時計壊れてるや。捨てていこーっと)みたいな余裕すら見せ付けます。

でも、映画だと吐いたことが恥ずかしくて車から出てこなくなったり、グラント博士(主人公)に「誰にも言わないでね」と言ったりする。あと高いところが苦手で、フェンスよじ登るときも小説だと何も言わないけど映画だとかなり躊躇する。

こうやって比較できるの楽しいな~。

 

映像化されてない部分で言えば、なんとティラノサウルスが泳ぐんですよ。グラント博士たちがボートで川を下っているのを見つけて泳いで追ってくるの。小説の描写によると、ワニのように顔半分を出しているって。

なんだそれめちゃくちゃ興奮するな!?!?!?!?!?!?

なんで映画でその場面つくってくれなかったんだ見たいティラノサウルスが泳いでるの見たい絶対に見たい~~~~~~!!!!!

 

ジュラシックパークⅢでスピノサウルスが泳いでるシーンがあって、それもすげえ怖いのだけど、ティラノサウルスだぜ? 後ろからティラノサウルスが泳いで追ってきているってもう絶望でしょう。絶対に見たい~~~ジュラシックワールド2でそのシーンつくってくれよ~~~~!

 

というわけでレックスとティム、映画と小説の違いについてとティラノサウルスが泳ぐ興奮についてでした。

いま読んでるところではね、ティラノサウルスはなんとか麻酔銃で眠らせることができたのだけど、殺人マシーン ヴェロキ・ラプトルたちが柵から出て大暴れしています。

 

ラプトルたちが檻から逃げているってまだ気付いていないときに「ラプトルが逃げたしたら、ティラノサウルスが暴れているのなんて天国に思えますよ」みたいなこと言ってるやつがいて、フラグ~~~~! ふぅ~~~~~! と楽しみにしていたので嬉しい。

 

ラプトルは知能が高く集団で獲物を追い込むよ! ジュラシックパークシリーズでも全作品に出ていて、たぶん一番人間を殺していると思う。ジュラシックワールドでは味方(一瞬裏切るけど)になって はちゃめちゃに興奮したのだけど、わたしは殺人マシーンのラプトルも好きよ。ジュラシックワールド2にも絶対出ると思うので、どういう立ち位置になるのか楽しみ!!!!

 

マルコム博士(最高)とジェナ-ロさん(弁護士)についても感想を残しておきたいので書くと思います。みんなジュラシックパーク映画シリーズ見てね。

 

 

ジュラシックワールド2にマルコム博士出演決定ありがとう・・・!!!

今月のはじめ、ジュラシックワールド2にジェフ・ゴールドブラムが出演決定という記事を見て職場で踊りました。

約1ヶ月たっても興奮が治まらないのでいろいろ書きます。

 

わたしは、ジュラシックパークでは断トツでマルコム博士が好きなんです。

主人公のグラント博士と同じく、パークの安全性を確かめるために呼ばれたマルコム博士。グラント博士やエリー(グラント博士の助手)は古生物学者でそれこそ恐竜のスペシャリストですが、マルコム博士の専門はカオス理論です。

カオス理論については、映画内でマルコム博士がわかりやすく説明してくれているので見てね! 説明ついでにエリーを口説くマルコム博士が好き。

マルコム博士は良い意味で皮肉屋でユーモアに溢れているんですよ。そのうえ、子どもたちがT-REXに見付かったときは、命懸けで囮になるというかっこ良さの塊みたいな人です。

予想外のことが起きたとき、ピンチに陥ったときでも皮肉っぽい一言を発してくれる。憎めねぇ~~~~好き~~~~~

 

しかも、続編のロストワールドでは主人公。

ただ残念なのが、恐竜に対する敬意を払いすぎるあまり、魅力だったユーモアのある部分や陽気な部分が見られなかったところ・・・。

ジュラシックワールド2では、ぜひそこを取り戻して「なんかうざいけど経験もあるし頭も良い。そして憎めない陽気なおっさん」になってほしいです。

 

憎めないエピソードとしてお気に入りなシーンは、ジュラシックパーク3にもあります。

ジュラシックパーク3は、グラント博士が再び主人公となっている作品で、マルコム博士は出てきません。ただ、ある少年が「マルコム博士の本はつまらない。ナルシストの書いた本だ」みたいなことを(記憶曖昧)言ったのに対し、グラント博士が「同感だ」と答えてにやりと笑ったところです。全然悪口じゃない。もうグラント博士、マルコム博士のこと大好きじゃん。最初は仲悪かったのに、共に命懸けで恐竜から逃げたことにより友情が芽生えてるじゃん。

 

ちなみに、マルコム博士の日本語吹替えは大塚芳忠さん。この大塚さん、ジュラシックワールドでマスラニさんの声もやってるんですよ。

わたしは、ジュラシックシリーズは恐竜に全身全霊で集中したいので吹替えで見ているのですが、ジュラシックワールドを観に行ったとき一瞬混乱しましたね。

(え? この声絶対マルコム博士なんだけど・・・この人もしかしてマルコム博士? でも今マスラニって言われてたよな? なに? どゆこと?)ってなりました。

マスラニさん、マルコム博士と顔も似ていたんですよ。笑

勘弁してくれ。

 

ジュラシックワールド2は、オーウェンとクレアの主人公続投が決定しているのもいいですね。ぜひザックとグレイも(ジュラシックワールドに出てくる最高な兄弟)出してくれ。

そしてグラント博士も出てくれ~~~~~!!! 頼む~~~~!!!

なんなら、ドヤ顔でレックスとティムも出てきて活躍してくれ・・・(ジュラシックパークに出てくる姉弟。作品内でのレックスの成長が素晴らしくて泣く)

 

という感じで、ジュラシックワールド2が本当に楽しみです。

みんな絶対劇場に観に行こうな!!!!

ハサミ男を読んだ

殊能将之さんのハサミ男を読みました。

最高&最高でした。なぜ今まで読んでいなかったんだろうな。

ネタバレ。

 

ハサミ男と呼ばれる連続殺人犯目線が多い話なんだけど、やっぱり主人公補正ってあるので、ハサミ男応援したくなるんですよ。

捕まらないで! って思っちゃう。

まぁ、模倣犯ハサミ男が探すので、捕まるの真犯人なんですけどね。

過去の犯罪ばれないで! 逃げて! と思ってしまうんですよ。

 

あと、ハサミ男の正体が、もう、もう、

「ああああ~~~~あーーーお前~~~・・・おまえぇぇぇ!」となる。

ずっと同じ景色見てたじゃん・・・お前じゃなかったんかい・・・ってなった。脱力。

 

確かに、ハサミ男が「男」だなんて一言もなかったんだよな。

ハサミ男」って通称と、医師が男だったから騙された。叙述くそ~~~

そんでお前美人なんかい。自分ではデブだと勘違いしてるただの美人なんかい。

太ってるってのでまた騙されたんだよな~~~

 

でも、それをわかって読めば、男だとおかしいところもあるんだよな。

早く先が知りたくてスルーしちゃってた。

そこら辺わかって二度読むとさらにおもしろい。ねっ!

 

終わり方も良かったな。

新しいターゲット見つけるの。

ずっとハサミ男目線だから応援しちゃってるので、これからも頑張ってバレないように殺すんだぞ! とか思ってしまうもの。

 

こういうおもしろい話は一気に読んでしまうね。最高でした。

おわり。

 

斜め屋敷の犯罪を読んだ

島田荘司さんの斜め屋敷の犯罪を読みました。

前に感想を書いた、星占術殺人事件のシリーズです。

御手洗さんと石岡くんにまた会えたよ!!!

登場するのが話の後半なので、御手洗シリーズということを忘れかけてたけど、ちゃんと出てきた! よかった!

 

ハマーディーゼルという大企業の社長・浜本さんが道楽で建てた「流水館」が舞台です。

タイトルにある通り、斜めの屋敷。壁や床が全て5度ほど傾斜していて、慣れていない人は転んだりするらしい。浜本さんはそれを見て楽しむ。悪趣味なじじいにも程があるだろ。

 

12月25日、浜本さんは提携先の企業の社長・菊岡さんとその愛人、運転手と従業員夫婦を屋敷に招待しました。他にも浜本さんの娘・英子(美人)とか英子のボーイフレンド候補とかがいた。

 

そんで人が死ぬ。館といえば、密室殺人だよね!!!!! 小説読んでて密室の謎を自力で解けたことが一度もない!

 

菊岡さんについて来ていた運転手の上田さんが、部屋で殺されているのが見付かるわけですよ。しかも変なポーズで死んでんの。おちゃめ。

 でも上田さんの場合、密室だったってことより、屋敷にいたみんなに上田さんを殺す動機がないことのほうが問題視されてた。

もちろん警察も駆けつけるんだけど、上田さんぼっちの空気だったので、誰にも恨まれてなかったし会話したことのある人すら少なかった。寝食共にしてんだから、もうちょっと興味持ってあげてよ。

 

この時、外には雪が積もっていたのに足跡がない。あと雪に謎の木の棒が刺さっている。浜本さんが趣味で買っていたゴーレムがバラバラの状態で外に落ちている、などの意味わからん事象がありました。

 

ちなみに、足跡は屋根から雪を落として消したんだってよ。北海道出身としては気付きたかったトリックでした。

でも、屋根から雪落としたらその場所だけ目立つと思うんだけど! と少し思った。まぁ、みんな目がポンコツだったのでしょう。

木の棒は、「ここからここまでの間に雪を落とす」っていう目印。ゴーレムは、バラバラにしてその上を歩いた。絶対沈むけどな。そんなに積もってなかったのかしら。

 

警察も全くわからんち! な状態なので屋敷に泊まり込みすることに。そんで警察がいるにも関わらず、菊岡さんがまたも密室状態の部屋で殺されます。

 

ここら辺で、「トリックは一個もわからんけど、たぶん犯人こいつやろ」って人が出てきます。小説って基本的に意味のない会話はあんまりないんだけど、「こいつ犯人じゃん?」って人と菊岡さんが、全然意味のない内容に思える会話をしていたので。たぶんここら辺が動機なんだろうなぁと思った。ら、本当にそうだったので笑った。

あと、あからさまに怪しい行動をそのまま書いている。ので、読んでると絶対犯人はわかります。でもトリックは一個もわからない。それがもどかしくておもしろかった~~~。ハウダニットのお手本のようなお話!

 

実際のトリックは、力技がすぎた。

屋敷が斜めになっているのは菊岡さんを殺すためだったんだけど、(つまり屋敷を建てるときから菊岡さんを殺すことだけ考えてた)(つまり犯人は浜本さん)斜めにしたからこそできた殺害方法っていうのが、まじで笑うのでぜひ読んでほしい。

「嘘でしょ!?」って言いながら笑うので。そんなんありかよ~~~本当に死ぬ? それで死ぬ? ってなる。でもみんな本気だから。本気で殺したの。

 

ちなみに上田さんですが、死ぬ必要は全然ありません。かわいそうに。

浜本さんは菊岡さんを殺したい。でも上田さんも菊岡さんを殺そうとしている。くそ野郎! 先に貴様を殺してくれる! という感じです。

そんな物騒な人ばかりが1つの屋敷に集まることある? こわい世の中になったものだよ。

 

上田さんがとっていた変なポーズは、一応ダイイングメッセージでした。ただ、高度すぎて御手洗さん以外には理解されなかった。みんなはもし殺されそうになったら、変な暗号にしないで素直に血で名前を書こうな!

 

あと、御手洗さんの変人ぶりが際立っていて、屋敷の人々に邪険にされているのも愛らしいのでそれも楽しんでね。石岡くんが不憫でならないよ!

 

最後に、クミ。

菊岡さんの秘書ということになってるけど、本当は愛人のクミがおもしろかった。

菊岡さんのことを「パパ」と呼んで怒られるクミ。菊岡さんの死体を発見して、みんなの前で「パパ!」と叫んでしまうクミ。

「『パパと呼ぶんじゃない!』パパは怒った」と言う感じで、地の文もパパって言うんだよ。誰目線なんだよって思って笑った。

 

エンタメとしても楽しめるので読んでみてね。おわり。

 

吸血の家を読んだ

二階堂黎人さんの「吸血の家」を読みました。

 

蘭子ちゃんと黎人くん兄妹を中心に起こるミステリーです。作者の名前が重要なキャラに使われているの良いよね。

辻村深月さんとか、伊坂幸太郎さんとかのが好きだったな。名前使うやつ。(有栖川さんは未読)

 

事の発端は、蘭子ちゃんと黎人くんがよく行く喫茶店に怪しい女が現れて「雅宮家で恐ろしい事件が起きるぞぉ~!24年前の事件とも関係があるぞぉ~!」と騒いで逃げる。

なんぞあの女・・・とお客たちは思いつつ、雅宮家というのは蘭子ちゃん黎人くんの親戚のお家なので知らせてくれた。

この時、外は吹雪だったんだけど、逃げた女の足跡は途中でパタっとなくなっていたわけです。単純に途中から車に乗ったんだろうということだったんだけど、この流れで、この本では足跡系のトリックが使われるんですね!!!!!と思ってさっそくワクワクしました。

 

喫茶店での怪しい女の一件について聞いた蘭子ちゃんと黎人くんは、知り合いの中村警部を家まで呼び出して話を聞きます。(蘭子ちゃんと黎人くんのパパ上は警視正。そんな家庭に生まれてみたい)

そこで、24年前に中村警部が関わっていた雅宮家での事件について知ります。

雪の降る日に、雅宮家で1人の男が背後から毒の付いた短刀でブスリとされて死んでしまっていたということでした。しかも、被害者の足跡はあるのに加害者の足跡がない。ひゅ~~~~~!!!最高かよ~~~~!

雪って、足跡トリックのためだけに降ってるんじゃ?北の大地って、そのためだけに日本にあるんじゃ???

 

雅宮家は女系家族で、アホみたいに美人の三姉妹と、その長女の娘、お手伝いさん夫婦が暮らしています。長女の娘・冬子さんは体が弱い上に時折何かに取りつかれたようになるので、そのお払いをしてやると怪しい霊能者が乗り込んできます。

除霊会を開くから蘭子ちゃんと黎人くんも参加しましょ!と誘われて「こいつは事件が起きるぜ」と意気揚々と参加する2人。そして案の定人が死ぬ。しかも密室。(死んだのは、霊能力者を連れてきた男。ちなみに次女の元旦那)

 

次の日(だったっけ?)には、テニスコートに倒れている霊能力者。被害者の足跡はあるのに、加害者の足跡がないよぉ~~~~~~!!!ってのが、ここで起こります。しかも、被害者の足跡を見るに、明らかに何かから逃げてて後ろから刺されている。

この謎、トリックが説明されたときに「わかるかーーーーい!」って声出たわ。そんな知識持ってないわよ。名探偵になる人って全知全能なの???

 

24年前の事件は、犯人がわかった後に謎解きされるんだけど、犯人がわかったときに「足跡なかったのはこういうわけかーーーーー!!!!!」とギリギリ先に気付くことができた。やったね!犯人は全くわからんかったけどな!!!

 

わたしは、ミステリの中で探偵を務める人は基本的に変人のほうが好きなんだけど、この作品の名探偵になる蘭子ちゃんはとてもしっかりした人です。美人で頭良くて、見ていて安心できたので、こういう名探偵もありだなーと思いました。蘭子ちゃん好き。

 

吸血の家は、雪が降ってることによって出てきた足跡の謎が良かったし、美人三姉妹が美人である必要もそんなにないのが最高だった。小説って美人が館にいるだけで、なんか怖くなるもんね。儚ねぇよ~~~~~~~~~~~~~~!!!

 

とりあえず蘭子ちゃんのシリーズ他のも読みたいな。終わり。