ドリームの日記

社会の荒波に負けた。

作者不詳 ミステリ作家の読む本(上)を読んだ

三津田信三さんの「作者不詳 ミステリ作家の読む本」を読みました。

上下巻あるので、まずは上のお話から。

 

f:id:umeyum:20170905110851j:plain

忌館、作者不詳、百蛇堂(蛇棺葬も)は作家三部作と呼ばれていて、全部主人公が三津田信三さん。編集者であることとか、友人の名前とか同僚のこととか、ある程度は本当の話を混ぜてるんじゃないかなと思ってます。

調べてないから知らんけど!

 

で、作家三部作の二作目になるのがこの作者不詳です。

一作目の忌館で、怪しげな家に住んだばっかりにとんでもない目に合った三津田さん。性懲りもなく怪しい古本屋を見つけて嬉々として通います。

そこに、友人の飛鳥さんも通うように。飛鳥さんは古本屋の主人からこれまた怪しげな同人誌「迷宮草子」を紹介され、購入。

本当にお前らの好奇心少しくらい黙ってられないの?

 

忌館が三津田さんに起こる怪異と、三津田さんが書いた小説を交互に入れてきたように、作者不詳では飛鳥さんが手に入れた迷宮草子の内容(短編集なので1話ずつ)と三津田さん、飛鳥さんに起こる怪異が交互に書かれています。

 

2人にどんな怪異が起こるかというと、迷宮草子に書かれているのと関連するもの。迷宮草子は短編集で、そのどれもが少し謎を残す感じで終わっています。

2人は1作ずつ読むんだけど、1つ読むと怪異が起こる。てか普通に幽霊っぽいものに命を狙われだす。

例えば短編集一作目の「霧の館」を読んだら、他の人には見えていない霧が見えて、というか常に霧に包まれるようになって周りが見えなくなって危ないし(轢かれそうになったりする)あと化け物っぽいものが霧の奥から追ってくる。こわ~~~

 

それから逃れるには、迷宮草子の中では解決されていなかった「謎」を解かなきゃいけないということです。

 

「霧の館」では、沙霧と砂霧が出てきます。名前だけだけど東城雅哉さんも出てくる。ひゅう。

厭魅の如き憑くものとは関係ない感じだけど、それでも知ってる名前が出てくると嬉しいね。

主人公の男が山中で道に迷い、沙霧の住む館に泊めてもらったんだけど、沙霧が何者かに殺される。殺せるタイミングのあった人間なんていないのに! みたいな話です。

 

基本的に三津田さんはオロオロしてて、飛鳥さんが冷静に謎解きしてくれる感じ。ワトソン役は必ず必要よね。

そして飛鳥さんが霧の館の謎を解いて喜んだのも束の間、二話目の怪異に襲われます。

なぜなら飛鳥さんは霧の館を謎を解く前から二話目に進んでしまっていたから。頼むからクリアリングしてから進んでくれ。

 

ていうか、怪異にあいたくないなら読むのやめれば? となると思うのですが、どうやら「謎を解かないと消える」らしく、今までにこの迷宮草子に手を出して行方不明となってる人が何人もいることが判明。最後まで解ききるぞ! と決意するのでした。

殺されるとかじゃなくて、消えるってのが曖昧でまた怖いのよな。

 

そして二話目は「子喰鬼縁起」。タイトルからビビらせにきてんじゃん。

 主人公は、奥さんも息子も亡くしてしまった男。息子が事故で死んだのをきっかけに、昔奥さんと体験した“子ども”に纏わる恐ろしい体験を思い出して書き留めるという内容です。

その恐ろしい体験っていうのは、当時妊娠中の奥さんと地元の祭り行ったら赤ん坊を連れている夫婦と仲良くなり、なぜかそのメンバーで見世物小屋に入り(そんなところに妊婦が入るな)見世物小屋の中で夫婦の子どもが消えちゃったというもの。

いったい誰が子どもを連れ去ったのか? でも男は最後になんだか知っているふうな感じを醸し出しておわる・・・って感じです。

これはさ、たぶんわかるよ。誰がなんで犯人なのかはわかると思う! わたしはわかった! やったーーーーーー!!!!

 

子喰鬼縁起、タイトルのわりに怖くない内容だけど、これを読んだことによって巻き込まれる怪異はけっこう怖い。

ペタッペタッと赤ん坊がハイハイして近づいて来る音が聞こえたり、泣き声が聞こえたり。最終的に三津田さんはなぜか成長したっぽい赤ん坊に追いかけられる。成長すんな。

とりあえず思ったのは、真っ暗で普段から怖い雰囲気の倉庫に、怪異にあっている最中に1人で入るな。危機管理0かよ。

これも、飛鳥さんがいくつも仮説を考えながら真相に辿りつきます。そして消える赤ん坊の泣き声。よかったね。

 

三話目は「娯楽としての殺人」。これはけっこうおもしろい。

主人公はきったない下宿に住む女子大生。ごみ置き場で古本を漁っていたら(漁るな)「娯楽としての殺人」という原稿を発見する。内容は「親友を殺したいぽよ。むかつくところなんて一個もないけど、親友を殺したらどんな気持ちになるのか知りたいからおいら親友殺すぽよ!」というもの。

女子大生の住む下宿には、3人の小説マニアがいて、その中の誰が書いてもおかしくない内容だったから何も思わなかったものの、後日、下宿の中で唯一女子大生が懐いていた真戸崎さんという男性が殺される。毒で。

女子大生は、そこで「娯楽としての殺人」を本当にやったやつがいると確信し、3人の小説マニアたちにそれぞれ“尋問”を開始する・・・というおはなし。

 

この女子大生目線で話が進むんだけど、かなり脳内ハッピーな人間なのでテンポよく読めて楽しい。迷宮草子は怖いけど、迷宮草子に書かれている小説全てが怖いわけではないらしい。子喰鬼縁起も怖い話ではなかったしな。

そして、これもたぶんわかると思う。誰が「娯楽としての殺人」の作者なのか! わたしわかった! やったーーーーーーーーーーーーー!!!!

 

この話を読んで起こる怪異は「親友に殺される」というもの。今まで順調に謎を解いていた飛鳥さんが怪異の何かに操られ、三津田さんを殺そうとします。

それに気付いて飛鳥さんを縛り上げ、なんとか自力で謎を解こうとする三津田さん。操られている飛鳥さんは「お前なんかに謎が解けるかばーーーーか!」みたいにずっと馬鹿にしてくるので、わたしはなんだか切なくなった。

それでも何とか三津田さんが謎を解ききり、飛鳥さんも正気に戻ってめでたしめでたし。正気の飛鳥さんに「こんなんすぐわかる」みたいに言われてやるせない気持ちにはなるけどな・・・。

 

上巻最後の四話目は「陰画の中の毒殺者」。

主人公の男が大学生の頃に登山していて、山小屋で会った老人に聞いた話。回想の中で別人の回想が始まる。

老人が若い頃に遭遇した殺人事件の話。1人の女とその女が好きな4人の男でお茶しながら雑談してたら、唐突に笠木という男(一番脈ありだった)が苦しみだして死んだ。

笠木が口にしたのは、女が配ったワインと机の上に置いてあった砂糖だけ。いったい誰がいつの間に毒を入れたの~~~~~!? という話です。

ちなみに老人はその話を語った後、夜が明けたら消えていたということです。

 

迷宮草子の中では、個人的に一番魅力を感じなかった話。

誰が毒を入れたのか!? というのは王道っぽくて良かったけど、真相は「えっそれは反則のやつじゃん?」って感じだし。

 

この謎を解くときに飛鳥さんの妹の明日香ちゃん(妹の名前、あすかあすかなんだ・・・)に話を聞かれ、明日香ちゃんも推理に参加してきます。

明日香ちゃんにも怪異が起こるのでは!? と2人は焦りますが、迷宮草子を読んでおらず、2人の話を聞いただけというので何とか問題ない様子。

ただ、話聞いただけでそんな細かい描写までわかる??? 本当は読んだんじゃない???? と心配になる場面もある。たぶん読んだ。

明日香ちゃんが推理するところはけっこうおもしろいので、そこが陰画の中の毒殺者のパートで唯一好きなところです。

 

この話はみんなでいっぱいいろんな推理を出し合って、その中のどれかが当たっていたっぽい。わたしは明日香ちゃんのやつかなぁと思ったけど、やっぱし最後に出た説なんだろうね。反則やないかい!

あとなんかよくわかんないけど怪異現象も起きなかった。なぜ。毒とか出せや。

 

そんな感じで上巻は終わり。

迷宮草子の短編は全部で7作。全て読んだらどうなってしまうの~~~~!? って気持ちですぐに下巻を読んでしまうよ。やったね!

 

忌館 ホラー作家の棲む家を読んだ

三津田信三さんのデビュー作、「忌館 ホラー作家の棲む家」を読みました。

三津田さんの小説で最初に読んだのは「七人の鬼ごっこ」。本当は「怪談のテープ」がほしかったんだけど売ってなくて、代わりにタイトルの怖さがピカイチだった「七人の鬼ごっこ」を買いました。それ以来、三津田さんサイコーかよ~~~! となって何作か読んでいるけど、最初に読みたかった「怪談のテープ」は未だに読めていない。

 

f:id:umeyum:20170828140324j:plain

 

忌館は、けっこうメタな話だった。

主人公は「三津田信三」で、出版社で編集をやっていて自身でも執筆活動をしているってのはたぶん現実の三津田さんもしていたことだし。

友人の名前も、そのまま使ってるのかな?と思った。そこは知らんけど。

 

ストーリーとしては、三津田さんが引越した洋館でとんでもないことに巻き込まれる。

三津田さん視点の話と、三津田さんが書いている小説が交互になっているんだけど、この三津田さんが書いている小説ってのが怖すぎるんだよ。同じ洋館を舞台に小説を書いているんだけど、そこに引越してきた男の子が主人公。

霊感のある男の子は、洋館に引越してきたときから「ゾッ」とする嫌なものを感じていた。この話が、だんだん作者であるはずの三津田さんの手を離れて暴走していくんだよね。自分で書いているはずなのに、こんなの書いた覚えない!!!みたいな。

 

で、実際に住んでいる洋館についてもいろいろ調べるんだけど、どうやら過去に一家惨殺事件が何度か起きているらしい。

そんなところに住むな。

 

三津田さんが書いている小説のほうも、どんどん怖くなっていく。

引越してきた家族に気に入られて男の子の家庭教師になった男がいるんだけど、そいつがどんどんイってきちゃう。それに男の子しか気付いてない。

そしてとうとう家族惨殺されるという・・・めたんこ怖い!めたんこ怖い!

男の子が必死に逃げるシーンがあるんだけど、そこが一番すき~怖いので。

 

それで、実際に三津田さんもどんどん体調悪くなるし怪奇現象が起きるしでいろいろと大変なことに。一体どうなっちゃうの~!?って感じです。ぜひ読んでね。

 

この家がある場所、小説の中では「中央線にある武蔵名護池」って書かれているんだけど、「MUSASHI NAGOIKE」「MUSASHI KOGANEI」アナグラムで「武蔵小金井」なんだよね。

わたしがいま住んでいるところの近所なので、ぜったいに見に行きたい。

三津田さんが「暗闇坂」って勝手に名前をつけた真っっっ暗な通り、ぜったいに通って「怖い~~~~~~~~~~~~~~~!!!!」ってやりたい。

 

三津田さんが主人公になってるのは「小説家シリーズ」と呼ばれていて、忌館のあとに「作者不詳 ミステリ作家の読む本(上)(下)」と、「蛇棺葬」、「百蛇堂 怪談作家の語る話」と続くんだよね。

わたしはいま「百蛇堂」を読んでる。これもどんどん怖くなる~~~

個人的には「作者不詳」がちょう良かったので、こんど感想書きます。

おわり

ししりばの家を読んだ

澤村伊智さんのししりばの家を読みました。

 

f:id:umeyum:20170726143401j:plain

 

デビュー作の「ぼぎわんが、来る」から「ずうのめ人形」、「恐怖小説キリカ」と全部楽しく読んでいたので待望の4作目でした。

恐怖小説キリカだけは人間が怖い系のお話なので、ホラーシリーズとしては3作目。ぼぎわんとずうのめを読んだ方はわかると思いますが、今回はお姉ちゃんが出てきます!もちろんちょう大事な役です!

 

 「ししりば」が住みついている家で起きる怖い話。過去編の小学生たちが忍び込んじゃうところは、純粋にホラーでとても楽しい。

途中までは本当にただただホラーという感じで怖くて最高でした。

何も悪いことしてないのに、家に入ったらアウトという理不尽な感じが好き!

 

わたしは、ホラーの理不尽なところが大好きなんですよね。

「呪われた人の携帯の連絡帳の中からランダムで次の呪いの対象が決まる」とか、「宿泊先のロッジにあったビデオ見たら呪われた」とかさ。

いつ自分にも降りかかってくるかわからない恐怖が最高だと思うんです。

 

ししりばは、だんだんと怖くなくなっていくのでホラーが苦手な人にもおすすめ。

ずうのめもそうだったけど、謎解き要素があるというか、だんだん真相というか「ししりば」についてわかっていくのでそれも楽しめる。その代わり怖さはなくなる。

ただ、怖くなくなっても緊張感がなくなるわけではなく、ししりばに操られた住人に、視点主の女の人が殺されてしまうんじゃないかとハラハラします。

 

最後は、「犬かーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・」となりました。

ししりばの最大の敵が犬で、主人公の飼っている犬に助けてもらい、ししりばがビビっている隙に封印するという流れ。銀、頭よすぎない? 大丈夫?

犬が天敵っていうのも、ちゃんと読んでいたら伏線あるし筋も通っていて良かったです。

 

ただ、個人的にはエンタメ感がどんどん強くなっていって、そこもおもしろいのだけど・・・ウー・・・

もう少しホラーが全面に出ているほうが好きかなぁと思いました。

デビュー作の「ぼぎわんが、来る」も最終的には霊媒師のバトルになるんだけど、本当に最終的にはって感じだったし、とにかくぼぎわんが怖かったので気にならなかったんだよね。

ずうのめからエンタメ感が増してきたのかな~~~でもずうのめも、どんどん迫ってくるところが古典ホラーっぽくて怖かったし、ししりばも家に得体の知れない何かがいるという不気味さが怖かったし・・・

最初のうちは怖さを楽しんで、だんだんとエンタメ要素を楽しむように読んだら良いのかもしれません。ホラーと笑いって紙一重だしな!

 

なんやかんや、好きな話だと思いましたし、澤村さんが今後また本を出したら買います。次のお話はどんなのかな~~~楽しみ!

 

おわり。

盲目的な恋と友情を読んだ

辻村深月さんの盲目的な恋と友情を読みました。

 

f:id:umeyum:20170712103716j:plain

 

もともと辻村さんは好きだったのだけど、久しぶりに読んだ気がする。

ただ、これは恋愛(と友情)がテーマなのでつらかった。

なぜなら恋愛小説が本当に苦手だから・・・。性格悪いやつとか、すれ違いとか、ライバルとか、イライラすることばかりなんだもんね。

盲目的な恋と友情も、やっぱりそういった部分は多かった。

 

話の流れとしては、主人公の蘭花(超絶美人)が茂美(イケメン)と付き合う。茂美、実は20歳以上年上の人妻とずっと不倫してる。蘭花泣く。でも不倫続く。不倫ばれる。茂美、職を失くす。茂美死ぬ。蘭花、立ち直った後に結婚する。という感じです。

 

登場人物はみんなメンヘラ。みーんなメンヘラ!

美波というギャル(光属性)以外、みんなメンがヘラってます。

 

蘭花視点のときはひたすらナナコババアというおキチがむかついたし、茂美は死ぬってわかってなかったら途中で本破くくらいクソな男だった。ただ、最後はルリエール最高!ナイス!と思ったよ。

 

でも、さすが辻村さんというか

単純にルリエールがすこしやばくて、でもナイスなことしたって話にはならないんだよな。

るりえ視点になって、だんだんるりえのヤバさがわかってくる。

るりえ~~~そういう考えは中学生で卒業して~~~と何度思ったか。

そして美波が好きになる。美波あんまり悪くない。るりえの逆恨み。

あと結果的にるりえ戦犯だったしな。

最後結婚式めちゃくちゃにしたのは良くない。まあ蘭花が犯罪犯してるのがそもそもダメなんだけどさ・・・一度黙ってるって決めたなら最後まで黙ってろよと思った。

ここらへんで、るりえのメンヘラ具合が炸裂してましたね。メンヘラっていうか、中学生の女の子思考。イライラしたわ~~~。いっちばん最後にイライラしたわ~。

 

 

まあ全ての元凶がナナコババアだってことは忘れちゃいけない。

るりえ視点になってナナコババアの影が薄れるけど(そう考えるとるりえはナナコのこと全然問題視してなかったってこと。それはそれでやばい)ナナコババアが茂美のクソを唆さなければ、蘭花がトチ狂うこともなかったんだよな。

ナナコが不倫ばれた後どうなったのか全く書いてないけど、できるだけ苦しんで死んでることを祈る。

 

 

ナナコババアが茂美を「支配」したがっていたという描写があるけど、そういう観点でいえば蘭花のママは割りと完璧に蘭花を支配していたよね。乙田くんの件に関しても、ママが「かっこいいね。ママ、すき」って言わなければ結婚しなかったんじゃないかな。

 

最後まで読んで、蘭花とるりえの話というよりは、るりえと美波の話だと思った。後半がるりえ視点だったからなんだろうけど。あと美波に好印象を持つのも、美波視点がなかったからなんだろうな。るりえは完璧に、どんどん嫌なやつになっていったもんな。

 

そしてやっぱりこういう話は苦手だった。精神の安定のためにも、恋愛小説とはなるべく距離をとって生きていこうと思いました。

でも装丁はすげえ可愛いのでぜひ見て。

 

ロストワールド(上)を読んだ

ジュラシックパークの続編、ロストワールドの上巻を読みました。

わかりきっていたが、最高~~~~~!!!

 

f:id:umeyum:20170614182116j:plain

もちろんロストワールドも映画化されていて、わたしは何度も観ているのだけど、映画も小説もマルコム博士が主人公なんだよね。

一番大好きなマルコム博士。

ジュラシックパークの最後では、完璧死んだ扱いになっていたマルコム博士でしたが、実は生きていた~!

ジュラシックパーク、最後グラント博士が「マルコムの埋葬すらまだできていない」とか言ってたからね。勝手に殺すなバカバカ。

 

 話としては、ジュラシックパークは滅んだものの、実は恐竜の赤ちゃんを生み出す施設が別の島にあった! そこで恐竜が生き延びてる! おいら恐竜の調査する! 大丈夫、大丈夫 余裕っしょ! あ、やべ、仲間食われたんだけど! 助けてマルコム~~~~! という感じです。

 

助けてマルコム~となっているのはボンボンの科学者レヴィン。主人公なのかな? 準主人公? だからまぁ最後まで生き残ると思うんだけど、今のところわたしはレヴィンにむかつきっぱなしなので、ラプトルに食われてくれてかまわない。

 

レヴィン、本当にうざいんすよ。気取り屋で謎の自信家でわがまま、人の話聞かない。

しかも仲間が恐竜に食われた後も別に気にせず「危険なんて何もない! 調査を続けるぞ!」みたいなテンション。何もないってなんだ。お前が連れてきた罪のない男死んでるんだぞなんでなかったことにしてんだとっとと食われちまえ

って感じですね。

 

あと、ジュラシックパークにもちょろっと出てきたドジスン。

恐竜を作り出す技術を盗もうとしている典型的な悪役ですね。

こいつ、もともと悪いやつだったんですけど、ロストワールド上巻の最後で、とうとう殺人未遂やらかしました。

殺されかけた女性の生死は不明な状態で上巻が終わったけど、まぁ絶対生きてます。大事なキャラなので。

マルコムの元恋人で、有名な学者さんのサラ。アホのレヴィンを助けるために島に行こうとしたら船の上からドジスンに突き落とされました。

 

いつもならドジスンのような輩がいるとむかつきすぎて気が狂うのですが、ジュラシックシリーズにおいて性根の腐っている野郎は必ず食われるので安心して読んでいます。

こいつ絶対つらい思いして死ぬわ、と完璧にわかってしまった。

 

アホのレヴィンの教え子(13歳と11歳)もこっそり島についてきてしまっています。レヴィンがアホのせいで子どもまで危険な目に。まじでレヴィン痛い目見てくれ。

 

あと、恐竜の子どもを生み出す施設は「サイトB」って名前なんですよ。

かっこよすぎない? あ、ツイッターの位置情報「サイトB」に変えとこう。かっこよすぎる。

 

そんな感じで下巻も楽しみ。

アマゾン先生が明日から3日以内に届けてくれる予定です。わーい!

 

 

ジュラシックパーク原作を読んだ

ジュラシックパークの原作(上・下)を読み終わった。

最後のほうは終わってしまうのが悲しくてすげえゆっくり読んでた。

 

もともと映画が大好きだったんだけど、本を読んでみると、やっぱり2時間じゃ収め切れないところがあるんだなってわかりました。

たとえば、ジュラシックパークは「自然を思い通りになんてできない」って伝えていると思うんだけど、原作ではずっとこれをマルコム博士が繰り返し言い続けてくれる。

映画だとそこまで言及してはいないんだよね。小説だと本当にずっとマルコム博士はパークをディスってる。何ページにもわたって。

 

マルコム博士、映画でも原作でもかなり序盤の段階で、ティラノサウルスのワンパンを喰らってダウンします。

映画だと「いてえ! 足いって! 歩けない!」って感じでケガの割りにピンピンしてるんだけど、原作ではかなり深刻な状態で最終的に死んだってなってる。

(でも、どうやら続編で実は生きてた! となるらしい。嬉しい)

 

ほとんど死にかけの状態なのに、パークの責任者であるジョン・ハモンドに「だからずっと言ってただろバーーーカ!!!」みたいなこと言い続ける。

マルコム博士が専門にしているカオス理論で考えると、ジュラシック・パークなんてものは最初から無理だとわかりきっていたということです。

 

カオス理論は難しいけど、マルコム博士がわかりやすく解説してくれるので勉強になるよ。やっぱりね、恐竜をコントロールできるわけないんだよ。

マルコム博士が再三言っていた「お前らは恐竜を蘇らせたことで、自分たちのものだと、コントロールできると勘違いしている」という言葉にはハッとさせられるね。

映画でも原作でも皮肉屋でかっこいいマルコム博士でした。

 

映画と全然違って驚いたのはジェナーロさん。

ジェナーロさんはジョン・ハモンドの会社の顧問弁護士で、パークが危険だったらハモンドのお守りしきれないし顧問辞めよ! という感じで視察に来ました。

 

映画だとね、こっすい男なんですよ。

恐竜すごい! こりゃ~金になるぞいえ~~~い! って1人だけテンション上がって(グラント博士、マルコム博士は危険だからやめとけって言ってるのに)ティラノサウルスが登場したときには、子どもたちを置いて1人で逃げる。

これは原作では別の人でしたね。映画にその人が出てこなかったので代わりにジェナーロさんがやらされ、原作では生き残れるのに映画では最初の犠牲者となったわけです。

映画では、トイレに逃げ込み便座に座ってガタガタ震えていたら、ティラノサウルスがトイレの壁をぶっ壊し、上半身をパクっとやられました。ここはちょっとうける場面なので見てね。

 

原作のジェナーロさんは割りと頑張ります。

子どもたちを助けようと行動するし、パークの電源復活のために真っ暗な発電所に行かなきゃいけないときも進んで行ってくれます。そしてそこでラプトルに襲われるけど生き延びる。強い。

 

危険な場所に行かなきゃ!(どこも危険だけど)ってときは、「(行かなくてもいいけど)もう一度、命をさらす覚悟は?」って聞かれて「あんまりない」と答えるものの、ちゃんとついてきてくれます。ちょっと男前になっとるやないか~~~。

 

ダサいのは終盤くらいかな。

ラプトルの巣に入らなきゃいけなくなって、嫌だ嫌だ行かなくてもいいじゃんって駄々をこねた挙句、グラント博士に「お前らがつくりだしたんだから最後くらい責任を取れ!」って怒られる。

それ以外はおおむね良い人でした。

 

ジュラシックワールドでは(悪い意味で)大活躍しているウー博士が、エリーを助けようとして死んだり、やっぱりいろいろ違いがあるね!

ちなみに、ウー博士がラプトルに殺されるときのエリーはまじで最悪だよ!

人の話聞かないでウー博士を犠牲にした挙句、ラプトルから逃げるときにテンション上がって楽しんでるからね。お前のせいでウー博士死んでんだぞ。なにが「これはゲームよ」じゃ。

 

そんな感じでやはり最高&最高でした。

みんな映画見てね。楽しかったら本も読んでね。アマゾン先生で1円だから。

 

ジュラシックパーク原作を読んでいる

最高な映画ジュラシックパークには原作があります。

ずっと読みたいなと思っていて、ようやく買いました。まだ下巻を読んでる途中だけど最高なので今の時点の感想書くよ!!!!!!

書きたいこと全部書いたら長くなるので、今回はじいちゃんのつくったパークに遊びに来たらとんでもないことに巻き込まれて何度も死にかけるティムとレックス兄妹についてです。

 

f:id:umeyum:20170605155806j:plain

 

映画だとレックス(姉)・ティム(弟)なんだけど、原作ではティム(兄)のレックス(妹)。

ネットで見た情報では「映画だと見せ場のあるレックスも、原作ではただただうざいガキ」と言われていたので(まじか~~嫌だな~~~)と思っていたのですが、下巻の半分くらいまで読んだ段階だと、別に全然うざくない。

 

(おい! 黙れガキ!)と思ったのは、パークの電気柵の電源が落ちてティラノサウルスが出てきちゃったときに、乗っていたジープのドアを閉めずに「置いていかないでよぉ!」と泣き叫んでいたところくらい。

 

でもレックスはまだ幼子なので、いきなりティラノサウルス出てきて一緒にいた大人が1人で逃げ出したらそりゃ動けないし泣くよ。

数メートル先にティラノサウルスがいる状態で、一度車から出てレックスが乗っているところのドアを閉めるティムの度胸が据わりすぎてるだけよね。

ティラノサウルスが寝ている横を通り過ぎようとしたときに咳き込んじゃうのも、レックスは咳き込みたくてやったわけじゃない。しょーがない。

いろいろワガママを言うけど、ティラノサウルスの咆哮が聞こえてきたらちゃんと黙るし叫ぶなと言われたら黙って頷く。幼いながらやっちゃダメなことがわかる頭のいい子だよ。

 

むしろ映画の序盤のレックス(姉)のほうがうざい。ティラノサウルスの目の前で懐中電灯振り回し始めるし(案の定居場所がバレる)絶対叫んじゃいけないところでも力いっぱい叫ぶ。弟のティムは冷静に行動できているのに。

ティムがレックスに「なにやってるんだライトを消せよぉ!」と怒る場面では、わたしも「そうだ! とっととライトを消せ! 殴るぞ!」と叫んでいる。

 

でもね、映画のレックスは後半になるにつれて本当に成長するんだよ。

最初はただ叫んで泣くだけの足手まといだったのが、狭い室内でラプトルに襲われたときには一切叫ばずティムに逃げ道を指示して、なかば自分を犠牲にする形でラプトルを撃退する。もう泣いちゃうよ。

その後、このプログラム解析したらパークの電源取り戻せるぞ! ってタイミングでラプトルに襲われ、大人たちがかかりっきりになったときも、レックスが解析して電源復旧指示コードを入れるんだよ。天才かよ。わたしはテレビの前で「うぉ~~!!!! レックス~~~!! 天才ハッカー!!!!!!!」って叫んでる。

 

反対にティムのほうは後半になるにつれてポンコツになっていく。逃げている途中で電気柵に当たり一度心肺停止したからね。どっかおかしくなったんだろうな。

レックスが一生懸命プログラム解析しているときに後ろで頭を抱えて「もうダメだ~」とやっていたのを見て、わたしは「ティム・・・1時間くらい前までは天才少年だったのに・・・」と悲しくなったものです。

 

原作を読むと、ティムを弟とするにあたって少し幼くなるようにしているのがわかってきておもしろい。ティムはティラノサウルスに襲われたあとゲロしちゃうんだけど、原作だと別に気にもせずに、(あ、腕時計壊れてるや。捨てていこーっと)みたいな余裕すら見せ付けます。

でも、映画だと吐いたことが恥ずかしくて車から出てこなくなったり、グラント博士(主人公)に「誰にも言わないでね」と言ったりする。あと高いところが苦手で、フェンスよじ登るときも小説だと何も言わないけど映画だとかなり躊躇する。

こうやって比較できるの楽しいな~。

 

映像化されてない部分で言えば、なんとティラノサウルスが泳ぐんですよ。グラント博士たちがボートで川を下っているのを見つけて泳いで追ってくるの。小説の描写によると、ワニのように顔半分を出しているって。

なんだそれめちゃくちゃ興奮するな!?!?!?!?!?!?

なんで映画でその場面つくってくれなかったんだ見たいティラノサウルスが泳いでるの見たい絶対に見たい~~~~~~!!!!!

 

ジュラシックパークⅢでスピノサウルスが泳いでるシーンがあって、それもすげえ怖いのだけど、ティラノサウルスだぜ? 後ろからティラノサウルスが泳いで追ってきているってもう絶望でしょう。絶対に見たい~~~ジュラシックワールド2でそのシーンつくってくれよ~~~~!

 

というわけでレックスとティム、映画と小説の違いについてとティラノサウルスが泳ぐ興奮についてでした。

いま読んでるところではね、ティラノサウルスはなんとか麻酔銃で眠らせることができたのだけど、殺人マシーン ヴェロキ・ラプトルたちが柵から出て大暴れしています。

 

ラプトルたちが檻から逃げているってまだ気付いていないときに「ラプトルが逃げたしたら、ティラノサウルスが暴れているのなんて天国に思えますよ」みたいなこと言ってるやつがいて、フラグ~~~~! ふぅ~~~~~! と楽しみにしていたので嬉しい。

 

ラプトルは知能が高く集団で獲物を追い込むよ! ジュラシックパークシリーズでも全作品に出ていて、たぶん一番人間を殺していると思う。ジュラシックワールドでは味方(一瞬裏切るけど)になって はちゃめちゃに興奮したのだけど、わたしは殺人マシーンのラプトルも好きよ。ジュラシックワールド2にも絶対出ると思うので、どういう立ち位置になるのか楽しみ!!!!

 

マルコム博士(最高)とジェナ-ロさん(弁護士)についても感想を残しておきたいので書くと思います。みんなジュラシックパーク映画シリーズ見てね。