盲目的な恋と友情を読んだ
辻村深月さんの盲目的な恋と友情を読みました。
もともと辻村さんは好きだったのだけど、久しぶりに読んだ気がする。
ただ、これは恋愛(と友情)がテーマなのでつらかった。
なぜなら恋愛小説が本当に苦手だから・・・。性格悪いやつとか、すれ違いとか、ライバルとか、イライラすることばかりなんだもんね。
盲目的な恋と友情も、やっぱりそういった部分は多かった。
話の流れとしては、主人公の蘭花(超絶美人)が茂美(イケメン)と付き合う。茂美、実は20歳以上年上の人妻とずっと不倫してる。蘭花泣く。でも不倫続く。不倫ばれる。茂美、職を失くす。茂美死ぬ。蘭花、立ち直った後に結婚する。という感じです。
登場人物はみんなメンヘラ。みーんなメンヘラ!
美波というギャル(光属性)以外、みんなメンがヘラってます。
蘭花視点のときはひたすらナナコババアというおキチがむかついたし、茂美は死ぬってわかってなかったら途中で本破くくらいクソな男だった。ただ、最後はルリエール最高!ナイス!と思ったよ。
でも、さすが辻村さんというか
単純にルリエールがすこしやばくて、でもナイスなことしたって話にはならないんだよな。
るりえ視点になって、だんだんるりえのヤバさがわかってくる。
るりえ~~~そういう考えは中学生で卒業して~~~と何度思ったか。
そして美波が好きになる。美波あんまり悪くない。るりえの逆恨み。
あと結果的にるりえ戦犯だったしな。
最後結婚式めちゃくちゃにしたのは良くない。まあ蘭花が犯罪犯してるのがそもそもダメなんだけどさ・・・一度黙ってるって決めたなら最後まで黙ってろよと思った。
ここらへんで、るりえのメンヘラ具合が炸裂してましたね。メンヘラっていうか、中学生の女の子思考。イライラしたわ~~~。いっちばん最後にイライラしたわ~。
まあ全ての元凶がナナコババアだってことは忘れちゃいけない。
るりえ視点になってナナコババアの影が薄れるけど(そう考えるとるりえはナナコのこと全然問題視してなかったってこと。それはそれでやばい)ナナコババアが茂美のクソを唆さなければ、蘭花がトチ狂うこともなかったんだよな。
ナナコが不倫ばれた後どうなったのか全く書いてないけど、できるだけ苦しんで死んでることを祈る。
ナナコババアが茂美を「支配」したがっていたという描写があるけど、そういう観点でいえば蘭花のママは割りと完璧に蘭花を支配していたよね。乙田くんの件に関しても、ママが「かっこいいね。ママ、すき」って言わなければ結婚しなかったんじゃないかな。
最後まで読んで、蘭花とるりえの話というよりは、るりえと美波の話だと思った。後半がるりえ視点だったからなんだろうけど。あと美波に好印象を持つのも、美波視点がなかったからなんだろうな。るりえは完璧に、どんどん嫌なやつになっていったもんな。
そしてやっぱりこういう話は苦手だった。精神の安定のためにも、恋愛小説とはなるべく距離をとって生きていこうと思いました。
でも装丁はすげえ可愛いのでぜひ見て。