ドリームの日記

社会の荒波に負けた。

忌館 ホラー作家の棲む家を読んだ

三津田信三さんのデビュー作、「忌館 ホラー作家の棲む家」を読みました。

三津田さんの小説で最初に読んだのは「七人の鬼ごっこ」。本当は「怪談のテープ」がほしかったんだけど売ってなくて、代わりにタイトルの怖さがピカイチだった「七人の鬼ごっこ」を買いました。それ以来、三津田さんサイコーかよ~~~! となって何作か読んでいるけど、最初に読みたかった「怪談のテープ」は未だに読めていない。

 

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忌館は、けっこうメタな話だった。

主人公は「三津田信三」で、出版社で編集をやっていて自身でも執筆活動をしているってのはたぶん現実の三津田さんもしていたことだし。

友人の名前も、そのまま使ってるのかな?と思った。そこは知らんけど。

 

ストーリーとしては、三津田さんが引越した洋館でとんでもないことに巻き込まれる。

三津田さん視点の話と、三津田さんが書いている小説が交互になっているんだけど、この三津田さんが書いている小説ってのが怖すぎるんだよ。同じ洋館を舞台に小説を書いているんだけど、そこに引越してきた男の子が主人公。

霊感のある男の子は、洋館に引越してきたときから「ゾッ」とする嫌なものを感じていた。この話が、だんだん作者であるはずの三津田さんの手を離れて暴走していくんだよね。自分で書いているはずなのに、こんなの書いた覚えない!!!みたいな。

 

で、実際に住んでいる洋館についてもいろいろ調べるんだけど、どうやら過去に一家惨殺事件が何度か起きているらしい。

そんなところに住むな。

 

三津田さんが書いている小説のほうも、どんどん怖くなっていく。

引越してきた家族に気に入られて男の子の家庭教師になった男がいるんだけど、そいつがどんどんイってきちゃう。それに男の子しか気付いてない。

そしてとうとう家族惨殺されるという・・・めたんこ怖い!めたんこ怖い!

男の子が必死に逃げるシーンがあるんだけど、そこが一番すき~怖いので。

 

それで、実際に三津田さんもどんどん体調悪くなるし怪奇現象が起きるしでいろいろと大変なことに。一体どうなっちゃうの~!?って感じです。ぜひ読んでね。

 

この家がある場所、小説の中では「中央線にある武蔵名護池」って書かれているんだけど、「MUSASHI NAGOIKE」「MUSASHI KOGANEI」アナグラムで「武蔵小金井」なんだよね。

わたしがいま住んでいるところの近所なので、ぜったいに見に行きたい。

三津田さんが「暗闇坂」って勝手に名前をつけた真っっっ暗な通り、ぜったいに通って「怖い~~~~~~~~~~~~~~~!!!!」ってやりたい。

 

三津田さんが主人公になってるのは「小説家シリーズ」と呼ばれていて、忌館のあとに「作者不詳 ミステリ作家の読む本(上)(下)」と、「蛇棺葬」、「百蛇堂 怪談作家の語る話」と続くんだよね。

わたしはいま「百蛇堂」を読んでる。これもどんどん怖くなる~~~

個人的には「作者不詳」がちょう良かったので、こんど感想書きます。

おわり