十角館の殺人を読んだ
ストーリーは
犯人の独白(絶対あいつら殺してやる復讐じゃ・・・的なの。もちろん名前も性別もわからない)から始まる。
そんで大学の推理小説研究会の7人が行く、無人島の十角館が舞台になります。
もうさ、無人島+館とか最高すぎるでしょう。
一週間外と連絡が取れない状態なんだけど、こういう王道がとても好きなので読み始めてすぐに「最高です!!!!」となった。
犯人の独白でも、殺人を計画していたことを手紙みたいなのに書いて、瓶に入れて海に流すんだけど、これがアガサ・クリスティー「そして誰もいなくなった」のオマージュになってるんだよね。アガサ読んでて良かった。
しかも、館には同じくそして誰も~に出てきた10体のインディアン人形を思わせるものもあるのよ。オマージュとかかなり好きなのでワクワクしました。
推理小説研究会のメンバーは7人で(他にもいるけど、無人島に来たのは7人)それぞれ、有名な推理小説家の名前で呼び合ってる。アガサとかエラリイとかね。
この名前は、研究会の中で中心的なメンバーが代々先輩から受け継いで来てるっていう最高な設定。選民性がすごい。わたしも先輩からアガサって名前受け継ぎたい。(作中のアガサが美人設定なのがまた最高)
ちなみに、エラリイ・アガサ・ポウ・カー・ヴァン・オルツィ・ルルウの7人です。
ずっとこの名前で進んで行くことによって本名がわからず、それがね、それがいいんですよ。後半でふと、この中の誰かなんだろうなぁという名字が出てくるんだけど、読んでるこっちからしたら「誰だそいつ」ってなるんです。これはね、小説だからできたお話だよね。すごい本当にすごい。
行った島も島で、半年前に4人が惨殺された島。屋敷もその人たちが所有してたもの。そんなところに意気揚々と泊まりに行くイカれ具合よ。
で、殺人予告みたいなものがあり、「誰のイタズラでござるかwww」みたいになってたんだけど、翌朝オルツィが自室で首を絞められ、左手首のない状態で見付かり、イタズラじゃなかった!とパニックになります。
この時、オルツィの死体を確認したのが、医学部のポウだけなんですよね。
若い女の子だから、この顔は見ないでやってくれ・・・みたいに言うので。絞殺だからね。
なので、わたしは「絶対オルツィ生きてるしょ。共犯者でしょ」ってずっと思ってた。
そんで案の定、続々と死んでいくんですよね。みんなが大好き「コーヒーを飲んでたらいきなり苦しみだして死ぬ」というパターンもあるよ!だんだん人数が減っていって疑心暗鬼になっていく様も良いです。
わたしはエラリイがお気に入りだったので「死なないでくれえ死なないでくれえ」って思いながら読んでた。
でもこの状況で生き残るには犯人か名探偵かしかないから、難しいよね。
ちなみに、島だけではなくて本土でもお話が進みます。
推理小説研究会の元メンバー、江南くんのもとに「千織は推理小説研究会の奴らが殺した」という内容の手紙が届いていました。
千織というのは、推理小説研究会にいた子で、歓迎会かなんかで急性アルコール中毒で亡くなってしまっています。そんで千織ちゃんのご両親が、半年前に島で惨殺された4人の中にいるのです。こわや。完璧に島に行っちゃアカンやつです。
それで好奇心旺盛な江南くんは、推理小説研究会で仲が良かった守須くんと一緒に、この話に首を突っ込んでいくのです。
江南くん、かわみなみ と読むのですが、もう「コナン」としか読めないよね。しかも、研究会にいた頃に受け継いでいた名前は「ドイル」です。最高&最高かよ。
じゃあ守須くんは「ルブラン」なのかな?ってなるよね。なるんだよ。
(「モーリス」自体は知っていたけど、「モーリス・ルブラン」とは知らなかったので今調べた)
島では、どんどん人が死んでいく中、みんなで「こいつの時は○○なら犯行が可能。こいつの時なら△△が濃厚」みたいに話し合っていきます。まぁ、すぐ喧嘩になるんですけど。それを読みながら一緒に推理するのも楽しいですよ。
千織ちゃんの家庭の事情とかもどんどん大事になってきて、一体誰がなぜ(わたしは本当に千織ちゃんのために殺してるのか?とずっと疑問に思ってた)殺人をしてるのか、当ててみてくりゃれ!!!
これは結末まで感想書いていたらまじで終わらないので、書きません。
ただ、犯人がわかるところは本気で「あああああああ~~~!あーーー!あーーー!」って声出ます。言葉にならない声が出ました。
お前~~~~~!?お前そうかー!お前~~~!くそーーーー!となります。
誰かが読み終わって「お前ー!お前かーくそー!」ってなってるところ、いつかリアルタイムで見たいな。横で「わかる~」って言いたい。
終わり。