ドリームの日記

社会の荒波に負けた。

吸血の家を読んだ

二階堂黎人さんの「吸血の家」を読みました。

 

蘭子ちゃんと黎人くん兄妹を中心に起こるミステリーです。作者の名前が重要なキャラに使われているの良いよね。

辻村深月さんとか、伊坂幸太郎さんとかのが好きだったな。名前使うやつ。(有栖川さんは未読)

 

事の発端は、蘭子ちゃんと黎人くんがよく行く喫茶店に怪しい女が現れて「雅宮家で恐ろしい事件が起きるぞぉ~!24年前の事件とも関係があるぞぉ~!」と騒いで逃げる。

なんぞあの女・・・とお客たちは思いつつ、雅宮家というのは蘭子ちゃん黎人くんの親戚のお家なので知らせてくれた。

この時、外は吹雪だったんだけど、逃げた女の足跡は途中でパタっとなくなっていたわけです。単純に途中から車に乗ったんだろうということだったんだけど、この流れで、この本では足跡系のトリックが使われるんですね!!!!!と思ってさっそくワクワクしました。

 

喫茶店での怪しい女の一件について聞いた蘭子ちゃんと黎人くんは、知り合いの中村警部を家まで呼び出して話を聞きます。(蘭子ちゃんと黎人くんのパパ上は警視正。そんな家庭に生まれてみたい)

そこで、24年前に中村警部が関わっていた雅宮家での事件について知ります。

雪の降る日に、雅宮家で1人の男が背後から毒の付いた短刀でブスリとされて死んでしまっていたということでした。しかも、被害者の足跡はあるのに加害者の足跡がない。ひゅ~~~~~!!!最高かよ~~~~!

雪って、足跡トリックのためだけに降ってるんじゃ?北の大地って、そのためだけに日本にあるんじゃ???

 

雅宮家は女系家族で、アホみたいに美人の三姉妹と、その長女の娘、お手伝いさん夫婦が暮らしています。長女の娘・冬子さんは体が弱い上に時折何かに取りつかれたようになるので、そのお払いをしてやると怪しい霊能者が乗り込んできます。

除霊会を開くから蘭子ちゃんと黎人くんも参加しましょ!と誘われて「こいつは事件が起きるぜ」と意気揚々と参加する2人。そして案の定人が死ぬ。しかも密室。(死んだのは、霊能力者を連れてきた男。ちなみに次女の元旦那)

 

次の日(だったっけ?)には、テニスコートに倒れている霊能力者。被害者の足跡はあるのに、加害者の足跡がないよぉ~~~~~~!!!ってのが、ここで起こります。しかも、被害者の足跡を見るに、明らかに何かから逃げてて後ろから刺されている。

この謎、トリックが説明されたときに「わかるかーーーーい!」って声出たわ。そんな知識持ってないわよ。名探偵になる人って全知全能なの???

 

24年前の事件は、犯人がわかった後に謎解きされるんだけど、犯人がわかったときに「足跡なかったのはこういうわけかーーーーー!!!!!」とギリギリ先に気付くことができた。やったね!犯人は全くわからんかったけどな!!!

 

わたしは、ミステリの中で探偵を務める人は基本的に変人のほうが好きなんだけど、この作品の名探偵になる蘭子ちゃんはとてもしっかりした人です。美人で頭良くて、見ていて安心できたので、こういう名探偵もありだなーと思いました。蘭子ちゃん好き。

 

吸血の家は、雪が降ってることによって出てきた足跡の謎が良かったし、美人三姉妹が美人である必要もそんなにないのが最高だった。小説って美人が館にいるだけで、なんか怖くなるもんね。儚ねぇよ~~~~~~~~~~~~~~!!!

 

とりあえず蘭子ちゃんのシリーズ他のも読みたいな。終わり。